御嶽山は,日本百名山のひとつで長野県と岐阜県に跨る標高3,067mの活火山です。
独立峰としては、なんと富士山に次ぐ2番目の高さを誇り多くの登山者に愛される信仰の山でもあります。
冬季閉山間近の10月の3連休初日、念願の御嶽山に登ってきました!
3,000m級の御嶽山に登山初心者でも登れるの?と不安に思いながらの挑戦でしたが
無事に登頂することができました!
この記事では御嶽山の初心者向けルートや御嶽山のおすすめポイント
活火山である御嶽山に登る上で必要な装備などのご紹介と登山初心者の私が実際に登ってみた様子をお伝えします。
【御嶽山】初心者向けのルートは王滝口ルート
御嶽山には複数の登山ルートがあります。
✅ 濁河温泉から登る 小坂口ルート
✅ 中の湯から登る 黒沢口ルート
✅ 田の原から登る 王滝口ルート
✅ 開田口から登る 開田口ルート など約9つほどのルートがあります。
御岳ロープウェイを使い黒沢口ルートに合流するルートなどもあります。
初心者には、短時間登頂が可能かつ登山ルートが1本でしっかりとわかる
王滝口ルートがおすすめです。
【御嶽山】おすすめポイント!
- 複数ルートが選べる!
- 登山道が綺麗に整備されており安心!
- 森林限界点を超えると絶景が広がる!
- 3,000m級なのに日帰りで登れる!
- 山小屋も多く、泊りでも行ける!
- 高山植物や野鳥などと出会える!
- 駐車場が広く、駐車の心配がない!
- 周りに温泉が多い
ざっと挙げてみましたが、なんといっても御嶽山の魅力は北アルプスや中央アルプスを広く見渡せる
絶景なのではないでしょうか!?
黙々と岩の道を登っていても、後ろを振り返ると最高の絶景が広がります。
その度に今までの疲れも吹っ飛んでしまうほど美しい景色を堪能することができます!
【御嶽山】必要な登山装備は?
さまざまな魅力あふれる御嶽山ですが、活火山であることを忘れてはいけませんね。
御嶽山を登った際にみなさん装備してみえたのは”ヘルメット”です。
一番大事な頭を守るという意味で、みなさん身に着けていらっしゃいました。
田の原の駐車場内にある”県立やまテラス王滝”ではヘルメットの貸し出し(有料)も
やっているそうですので、持っていない方はレンタルするのもよいかもしれませんね!
やまテラスでは、火山活動や噴火についての情報提供を行っていますので
立ち寄ってみてください。
新しい施設なので、とてもきれいでおしゃれな施設となっていますよ。
午前5時王滝口ルートから登頂開始!
御嶽山冬季閉山直前の3連休ということもあり、たくさんの登山客が訪れることが予想されるため
かなり早めに行動を始めました。
どんどん後ろから人が来ると自分のペースで歩けないからしんどいなぁというのが理由です。
この写真は出発直後に、田ノ原駐車場から撮った写真です。
冷たい空気の中、トワイライトが息をのむ美しさでした。
ほんの少し空は明るくなってきているとはいえ、登山道は真っ暗。
ヘッドライトの明かりを頼りに進みます。
私たちより先に出発した方達のヘッドライトが登山道でキラキラと
瞬いているのが綺麗でした。
砂利の平坦な道を進んだ先に緩やかな木の階段が出てきます。
いつもの散歩のような感じで進んでいきます。
かなりスローペースで進みます。
大江大権現から先は狭い木々の間を歩いていきます。
数日雨は降っていないような記憶でしたが、かなりぬかるんでいました。
このあたりから急登に入っていき、ぬかるみもひどく滑らないよう気を使って歩くので少し疲れました。
30分ほど歩くと少しづつ空が明るくなり
日の出が近づくにつれ周りの景色が見え始めました。
この日の長野県の日の出時刻は5時52分。
素晴らしい雲海が広がります。
こんなにきれいな雲海を見れるとは思っていませんでした!
嬉しいっ!!
あかっぱげ付近の様子。
整備された木の階段をひたすら登っていきます。
金剛童子に近づくにつれ周りの木々が低くなってきて
景色が開けてきます。
金剛童子で日の出を見ることができました!
周りの木々が日の出に照れされてオレンジに染まっていく様子に感動しました。
このあたりから、本格的な登山という様子に変わってきます。
ごつごつとした岩が無数に転がる中を登っていきます。
もう周りに木々はなく、周りの景色を見ながらゆっくりと。
かなりきついので本当に休み休み。
後ろから来た人たちに道を譲りながら進みます。
この景色を見ていると、本当に日本は良いところだなぁ~としみじみ思いますね!
上を見ると、かなり急な登山道が永遠と続いていてしんどくなるので
周りの景色と足元だけを見て歩こうと決意。
八合目避難小屋を目指します。
足元に霜柱。
やっぱり氷点下だったんだね~
でも歩いているし、思ったよりも寒くありません。
素晴らしい雲海!
下に見えるのはおそらく8合目避難小屋の屋根。
その先に、車を置いてきた田の原の駐車場が見えます。
あんな遠くから歩いてきたんだね~!
けっこう下の方まで駐車場が埋まってきているのが見えました。
次は一口水を目指します。
八号目避難小屋から一口水までは、そこまでしんどくありませんでした。
慣れたのかな??
一口水から上を見上げると、この急こう配。
写真では伝えきれませんが身体が拒否しそうになります。
でもせっかくここまで来たんだから!と気持ちを奮い立たせて
王滝頂上の御嶽神社を目指します。
ここが本当にしんどかった!
9合目避難小屋の上から。
気温が上がり雲海が少しづつ上がってくるのがわかります。
少しづつ登ってくる人が増えてきました。
おはようございます!と挨拶をしながら先に行ってもらいます。
9合目から王滝頂上まではそこまでしんどくはなかったです。
でも写真で見ると登山というか岩登りみたい。
真ん中上の方に見えるのが王滝頂上の避難施設です。
ついに、王滝頂上へ。
王滝口のコースから登ると、ここがひとつの区切りという気がします。
雲海の雲がだいぶ上がってきています。
さきほどまでの雲一つない青空ではなくなってしまいました。
御嶽神社を抜けると、その先に八丁だるみを経て剣ケ峰の頂上が見えます。
頂上左手からは、もくもくと噴煙が出ています。
この日は硫黄のにおいがすごかったです。
この頃にはかなり足がパンパンになっていたので
剣ヶ峰まで登れるのかな~と少し不安ながらも
せっかくここまで来たので頑張ることにしました。
剣ヶ峰だけでなくこの八丁ダルミでも多くの犠牲者が出たのですよね。
こんなに気持ちいい登山の最中にそんな事になろうとは
誰しも思ってなかったと思います。
犠牲になった方々のご冥福をお祈りしながら
静かに頂上へと登っていきました。
途中までは良かったのですが、残り数十メートルが
もう本当に言葉で言い表せないくらいしんどかったです。
最後の最後、頂上へ上がる階段は数歩登っては休み、
また数歩登っての繰り返し・・・
恥ずかしかったですが、無事登頂!
頂上から二ノ池を望む。
この二ノ池も、エメラルドグリーンの美しい池として人気でしたが
噴火の影響でほとんど消失してしまったよう。
いつかまた復活してくれることを願っています。
頂上に着いて少しすると、雲海からガスが頂上に向かって押し寄せてきて
ほとんど視界がないくらい真っ白に。
早くに出発したからあの絶景を見ることができたんだな~♪
早い人だと2時間とか2時間半とかで登頂している御嶽山ですが
ほぼほぼ初心者であり、普段から運動不足の私はというと
ところどころで頻繁に休みながら、写真をたくさん取りながら
3時間半ほどで剣ヶ峰の頂上まで登ってきたのでした。
下りはというと、これもまた休み休みで2時間半ほど掛かって
下ってきました。
登ってしまえば帰りは下りだから何とかなるだろう、と
思っていましたが、そんなに甘くはなかった!
足がパンパンで動かない・・
大きな石の上を降りてくるので足に更に負担がかかり
本当にゆっくりとしか下りられませんでした。
しかしながらお昼前には田の原まで帰ってこれたので
田の原でパスタを作っておひるごはんとしました。
この日の歩数は14,793歩!
私としてはかなり歩いた方です。
しかもあの急こう配!
疲れましたが、とっても楽しくて気持ちの良い登山となりました。
結論:初心者でも登れます!
正直なところ、出発前は行けることろまで行こう!
しんどくなったら引き返そう、と思って出発しました。
しかし、きれいな景色と小さな目標を定めることで
あそこまで頑張ってみよう、あのあたりまでいけるかな、
と前に進むことができました。
無理はせず、自分のペースで登っていくことで
御嶽山は初心者でも十分登れる山だと言えると思います。
本当に美しい山なので、装備をしっかりとした上で
ぜひ登ってみていただきたいと思います。
とはいえ、無理は禁物。
自分の身体と相談しながら無理せず挑戦してみてくださいね!
2024年は10月16日をもって冬季閉山となっていますので
来シーズンの開山を楽しみに待ちましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました!